GratefulDeadの基本

GratefulDeadの基本

　初心者の私が調べてやっとわかったこと。（1998.7.12現在）

Grateful Deadは1965年スタート。その後、何人かのメンバーが他界し、メンバーチェンジがあったが、ギターとボーカルのジェリー・ガルシアが中心となって、年間40～120回というライブステージを続け、『アメリカを代表するロックバンド』、『世界一のライブバンド』などと評されてきたが、1995年8月9 日早朝にジェリー・ガルシアがドラッグ・トリートメント・センターで他界した。53歳だった。死因は心臓発作。
その年の12月にバンドは30年間に渡る活動に終止符を打った。
　

ジェリー・ガルシアはカリスマ的存在だった。それは、音楽はもとより、そのライフスタイルと風貌から来るものだったようだ。
結成当時は、60年代サンフランシコを発祥とするフラワームーブメント、ヒッピーカルチャーの代表だったようだ。60年代は、まさにロックの創世紀だ。ジミ・ヘンドリックス、ジャニスジョプリンの2大天才（私の独断）を始めとして、ヤードバーズ、クリーム、レッドツエッペリン、ローリングストーンズ、サンタナそしてビートルズ...
しかしながら、もともとブルーグラスのバンジョーを演奏していたジェリー・ガルシアは、サイケデリックサウンドを軽々と飛び越え、70年には『Workingman's Dead』『American Beauty』の2大カントリーロックアルバム（？）でスーパーグループとなった。
　

その後のライブ活動は20年以上に渡り、数多くのアルバムを残している。

Greteful Deadにはいくつかシンボルがある。
　
ガイコツ　 Steal Your Faceと呼ばれる骸骨の中に稲妻が走っているもの。頭に赤い薔薇の冠を乗せた骸骨...とにかく骸骨が好きだ。Grateful Dead（安楽死※）というバンド名から連想されたものだろう。

薔薇　必ず赤い薔薇。綺麗だけど、これもちょっと不気味。

クマ　Dancing Bearsというそうだけど、赤、青、黄、緑とカラフル。上記までとは一転して、急に可愛くなります。

亀　『Terrapin Station』というアルバムのジャケットに描かれている、タンバリンを持って駅で踊る亀さん。名前は知らないが、色々なホームページで見かけます。皆さん、気に入っているようです。

タイダイのＴシャツ(Tie-dyes shirts)。手染めの絞り染めTシャツ。

のりさんのホームページ （現在閉鎖）に行くと、もっと正確な解説がありました。
それによると、Steal Your Faceの稲妻の部分が宇宙になったものはSpace Your Faceと呼ばれ、薔薇の冠の骸骨はSkull And Rosesと呼ばれるそうです。

※注：Grateful Deadとは『感謝する死者』という意味で、『安楽死』ではありません。ただそういう連想もよく理解出来ます。ネーミングの正確な由来はここを参照してください。（11-19-2005追記）

　

思うに、日本で、Greteful Deadがイマイチ人気が出なかったのは、ジェリー・ガルシア参加の来日ライブが無かったことは当然として、このガイコツに原因があるように個人的には思っています。つまり、悪い印象、つまり『サイケデリックのドラッグ漬けバンド』（完全否定は出来ない。なにしろジェリー・ガルシアはドラッグ・トリートメント・センターで最期を迎えた）『ヘルスエンジェルスのリーダーバンド』、もしかしたらヘビメタバンドと勘違いされていたかもしれない。

ライブは通常、2ステージから構成され、セット1、セット2などと呼ばれる。
セット1は、通常のコンサート形式で、1時間前後くらい。その後、1時間以上の長い休憩を経てセット2というステージになる。こちらは、1曲30分などという演奏もザラであり、1時間半くらいだったそう。かなり魅力満点。
時にはセット3もあったようです。年末のコンサートが恒例で、これを3日連続でやっていたそうなので、ライブバンドの真骨頂です。1日7時間を越えることもあった（？）そうなので、ファンにはたまりません。
このへんの雰囲気は、10年間にわたり通い続けたMolikenさんのホームページ （現在閉鎖）でちょっぴり味わえました。
　

そうそう、Deadのファンは『ファン』などと言いません。『Dead Heads』と言います。Dead教の信者？
　

Deadのコンサートでは、写真撮影、録音が自由（！！）だそうです。
コンサートには、それが専門（？）の方も多数来て、会場の一角を占領するそうです。※
私が今、集めようとしているCDはDead Headsには『オフィシャル』と呼ばれています。Dead Headsの間では、上記数多くのコンサートのプライベート録音のDATカセットテープやプライベートCDが流通しているようです。それは売買ではなく、交換で行われるそうです。※※

※注：もちろん、すべてがフリーな訳ではありません。バンドが認めても、会場が写真撮影を禁止する場合もありますし、ビデオは不可の場合も多いし、あくまでもケースバイケースです。録音も当初は認められていませんでしたが、1984年からテーパーセクションが設けられ、テーパーとして許可されれば録音が可能となります。それら一連の決めごとは、オフィシャルにテーピングポリシーとして規定されています。著作権との整合性などを書いたページも作ってありますので、参照してください。

※※注：これもまた、30年以上にわたる文化があり、何でもOKということではありません。基本的に演奏者が許可した音源に限ります。オフィシャルCDのコピーは御法度ですし、金銭によったり不公平なトレードは絶対にしてはいけません。根底にあるのは、『シェアする心』です。それは、一方的に与えてもらうものではなく、人に迷惑や権利者に経済的な被害を与えずに、互いに応分の負担を分け合いながら楽しむという、独特のカルチャーに支えらえれたものです。その根底には常に、Jerry Garciaが言った、ファンにはなるべく好きにさせてやりたいという気持ちと、それに対する　Grateful = 感謝　があります。（11-19-2005　追記）

1993年には、『Dick's Picks』シリーズ が発売されています。
これは、Dick LatvalaというDeadコレクターが、Deadオフィシャルに雇われて、2トラックのマスターテープコレクションをCD化したものです。現在、 Vol.11まで発売されています。
1枚ものもありますが、CD3枚組が多く、一切の修正を加えていないということもあり、魅力的です。ただ、日本も米国も一般の通販ではVol.1しか扱っておらず、Greatful Deadレーベルとの間で、いろいろあるのでしょう。
平行輸入業者の方から買うと3枚組みが5千円くらい？直接だと18.5ドルという安さです。※ただし、送料がかかります。
※注：オフィシャルのDead NetやAmazonでも購入出来ます。これを書いた当初からは雲泥の差で、さまざまなオフィシャル盤が発売されています。（11-19- 2005　追記）

Deadのおびただしいライブの曲目＝set lists を中心として、『DEAD BASE』というベータベースが構築されています。ただし、英語のみです。
また、Setlist.comにも詳しいリストがあります。

　　　　　

　