オフィシャルCD　No.5

邦題

ワーキングマンズ・デッド

原題

Workingman's Dead

Studio録音

1CD

1970年5月発表

• Deadが5枚目にして新境地を開いたアルバムである。主な内容は以下のとおり。

CD Code	WAM1869	日本版	WPCR-563 95/12/21	入手可能	（但　1998年7月現在）
Produced	Bob Matthews and Betty Cantor	Arrenged	Grateful Dead	Engineer	Alembic
録音時期	1970年	録音場所	Pacific High Recording Studio,San Francisco	CoverDesign	Mouse StudiosW/Toon N Tree

• メンバー　

1	Jerry Garcia	guitar,pedal steel,piano,vocals
2	Phil Lesh	bass,guitar,piano,vocals
3	Bob Weir	guitar,vocals
4	Pigpen (Ron McKernan)	harmonica,vocals
5	Mickey Hart	percussion
6	Bill Kreutzmann	drums
7	Robert Hunter	songwriter
8	Guest Musician	David Nelson-acoustic guter on "Cumberland Blues"

• 曲目　

No	邦題	原題	時間	作詞作曲
1	アンクル・ジョンズ・バンド	Uncle John's Band	4:42	Hunter-Garcia
2	ハイ・タイム	High Time	5:13	Hunter-Garcia
3	ダイアー・ウルフ	Dire Wolf	3:13	Hunter-Garcia
4	ニュー・スピードウェイ・ブギ	New Speedway Boogie	4:05	Hunter-Garcia
5	カンバーランド・ブルース	Cumberland Blues	3:15	Hunter-Garcia-Lesh
6	ブラック・ピーター	Black Peter	5:42	Hunter-Garcia
7	イージー・ウィンド	Easy Wind	4:59	Hunter
8	ケイシー・ジョーンズ	Casey Jones	4:24	Hunter-Garcia
			35:33

• MEMO
  • 70年5月発表のDeadの5枚目は、前4作とは、大きく方向転換した。
  • NOTESによれば、ファーストアルバムは別として、その後の3作は、Deadのコンサートで体験することをレコード上で再現する試みだった。
  • このWorkingman's Deadは一転して、クリアなカントリーとブルースとフォークに根ざしたものとなっている。それらはシャープで簡潔なアレンジで演奏されている。
  • プロデューサーにBob MatthewsとBetty Cantorを迎え、Robert Hunterの詩と、Jerry Garciaの作曲による8曲のオリジナル曲で占められている。
  • 1曲目のUncle John's Bandはコマーシャリズムと無縁だったバンドの最初のラジオヒットとなった。アルバム自体も全米アルバムチャートで27位までランクされるヒットとなった。
  • ほとんどの曲がその後のバンドのライブレパートリーとなっている。
  • すべての曲が伝統的なアメリカンミュージックに根ざしていると感じさせる作りになっている。

  　

• 蛇足（独断による私的感想）
  • 私にとっては2枚目に入手したDeadである。実は私はカントリーにはあまり興味が無く、ほとんど聴いたことが無い。Deadを好きな方はカントリーやブルーグラス（そもそも、この区別もつかない）のファンの方も多いようなので、やや異質なのかもしれない。まあ、良質なロックンロールに間違いは無いので、こだわる必要も感じていない。
    これが2枚目だったということは、とっても入りやすかったと思う。1曲目のイントロから、初めてなのにすっかりなつかしい気持ちになってしまい、心地良くエンドレスで流していました。西部劇の香り。古き良きアメリカという感じ。
    そのまま、うとうとと寝てしまい、気が付いた時にまだ鳴っていたWorkingman's Deadはさらに心地良く、寝起きが誠によろしい。
  • 歌詞はちょっぴり暗く、曲も馬鹿みたいに明るいものは無い。よく、CSN&Yに学んだボーカル主体のアルバムとも言われるが、ボーカルやコーラスの重要性を前面に出したアルバム。ちなみにデビッドクロスビーは、『やつらは昔から歌が上手かったヨ。別に俺達の手柄じゃないサ』てな事を言ってます。7人編成のバンドとは思えない、すっきりとした音である。必要な人が必要な場所で必要なことをしているんでしょう。いつ聴いても安心の音。
  • 3曲目のDire Wolfのペダルスチールギターがどこかで聴いたことがある。Crosby,Stills,Nash & Yaungのかの名盤、『Deja vu』の2曲目『Teach Your Children』(この曲は『小さな恋のメロディ』という映画にも使われていた）のギターとそっくりだ。
    そう言えば、発表年が同じ70年だし、日本語のライナーに『CSN&Yに学んだヴォーカルをサウンドの中心にした』と書いてあるので、影響を受けたのだろうか？
    早速、Deja vuをひっぱり出して、クレジットをみたら、なんとJerry Garcia本人がゲスト演奏しているではありませんか！知らんかった。こんな印象的サウンドは他の人には無理だよなアと、一人悦にいった次第。私は昔から散々Jerryのギターを聴いていた訳だ。
    この頃はCSN&Yが大はやり。ハードロックのLed Zeppelinまで影響を受けてアコースティックな『ZeppelinIII』を出したくらい。思えば、ファンの人は『青い眼のジュディ』あたりを代表作にあげるのだろうけど、このグループがあれほど世界的ヒットになったのは、やはり『WOODSTOCK』のテーマソングを歌ったせいだと思っている。おっとっと、Deadから思いきり脱線して来たのでこのへんで。

• 以上は1998年7月19日現在の内容です。
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